れいの登山日記

山行の記録をメインに山に関するお話を書いています

1人旅について男体山で考えてみた

旅のススメ

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たまに「文章」なるものを書いてみたくなる。今、僕は栃木県奥日光、男体山の麓の一泊2000円のドミトリーにいる。周りからはいびきが聞こえるが、いびきも数人のそれが重なればもはや子守唄と化す、気がする。

今、筆をとったのは、「旅」というものを深く考えたくなったからだ。旅には様々な形があるが、今日は「一人旅」と「集団での旅」について考えている。一般的にだれかと行くほうが楽しいと言われる旅だが、そして僕もそれは間違いなくそうだと思うが、「一人旅」も悪くない。「一人旅」の良さを語るには、まさに「一人旅」をしている今が1番いい。

まず、一人旅は自由である。例え、お腹を壊し1時間トイレに篭ったとしてもだれにも文句は言われない。過敏性腸症候群持ちの僕にはこれほどの自由はない。加えて、旅程の変更にも許可は不要だ。なんてことのない景色をなんとなく気に入って、何十回とシャッターを切っても『早く行こ!』なんて言われない。疲れたから、行きたい場所が変わったから、どんな理由であれ、誰にも咎められずに好きにすることができる。

僕は、観光スポットだけでなく、その街の雰囲気を肌で感じたいので、旅をしている間はとにかく歩く。歩くときは30km以上歩く。同意する人はごく僅かかもしれない。

他人と行く旅では、自分のしたいことを抑制する。我慢。一人旅に我慢はない。最高だ。

そしてなにより、一人旅最大の魅力は感受性が高まることである。心は外ではなく内を向く。その景色を見て自分がどう感じているのか、自分と対話する。一人旅で訪れた場所の記憶は鮮明に残る。一人旅未経験者には理解できないかもしれないが、誰でもこれと同じことを体感しているはずだ。一人で歩いた道は覚えやすいが、誰かに案内された道は覚えにくい。どうだろう。なんとなく理解できただろうか。誰かといると脳が甘えてしまうのかしらん。(恩田陸風)

自分との対話は自分の五感で感じた物事をより密接に交わらせる。うまくいけばシックスセンスが発動しそうだ。僕の場合、そのぐらい一人旅の時、感受性は高まっている。

最後に、「旅」と言えば、沢木耕太郎が頭に浮かぶ。沢木耕太郎を知らぬ人も「深夜特急」という本はご存知でしょう。沢木さんが20代の頃に世界中を旅した時のことを記した本だ。そして僕が小説を読むきっかけになった本である。みんなにも是非手にとって頂きたい。ただ長編なので、まずは新幹線に乗った時にでもトランヴェールに掲載されている沢木さんのコラムを読んでみてほしい。沢木さんの描写は何故か旅がしたくなる。

 

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なんてことを翌日ガスの中登山することになるともつゆ知らずに深夜のドミトリーで1人で書いていたらしい。メモが残っていた。笑