【登山】僕のテント泊デビュー体験記
登山を数回重ねると、「いつの日かテントを担いで山に登りたい」とテント泊登山に興味を持ち出す方は多いはず!
私もそんな中の1人でした。
今回はそんな私のテント泊デビュー体験記を書きますので参考になれば嬉しいです。
1.テント泊装備を揃えるまで
僕にとってテント泊最大の関門が装備を揃えることでした。だって高いんですもん。
大きいザックにテントにマットに寝袋と。
お金を気にせずこれらを買うと15万円ぐらいはかかってしまいます。
しかし、安いもので揃えると今度は重量が重くなってくるので安易に安い物を購入していくわけにもいかない。
少し調べると、中国のブランドが安くて比較的軽い!ということが判明。
そしてザックと寝袋はNature Hikeというブランドで、テントはMobi gardenというブランドで購入しました。僕が購入した時は3点で40000円いかないぐらいでした。
そんな感じでテント泊に向けて低予算で装備を揃えていきました。
2.山行計画
とにかくデビュー戦というものは未知です。
今まで10kg前後の荷物を背負って歩いたことなんてないのですから、重い荷物を背負うことでどれだけ疲労が蓄積するのかなんてわかりません。
そこで僕はテント泊登山をする山の条件を2つ決めました。
・テン場までが近い
・テン場に荷物をデポして色んな山に行ける
やはり憧れは縦走でした。
が、安全面を考慮した結果、八ヶ岳に決定。
八ヶ岳はテン場が沢山ありますが、僕が決めたのは赤岳鉱泉。
理由は上記の条件に加え温泉があるから。
通常、山小屋にはあったとしてもシャワーだけですので温泉があるのは魅力的でした。
で、計画としては駐車場から赤岳鉱泉まで2時間歩き、そこから硫黄岳ピストンが1日目。2日目は赤岳朝駆け...韻、踏んじゃいました・・・(失笑)
以下、二日間の山日記です。
1日目は天気に恵まれ、赤岳鉱泉までは紅葉を楽しみ、硫黄岳では八ヶ岳のえも言われぬ稜線美を堪能。
登山道は比較的歩きやすく重い荷物を背負っていても問題なしです!
テント場から硫黄岳までも同じく歩きやすいです。
それなりに斜度はあったと記憶しています。
森林限界を超えてからは、山々が美しすぎて疲れが吹っ飛びます。
森林限界を超える時って何回経験しても「うわ~~~っ」てなりますよね。
控えめに言って最高でした。
余談ですが、控えめに言ってという表現が今流行っていますが、僕は村上春樹の小説でその表現を見た10年ぐらい前から使っているのでなんか悔しいです。
そして、2日目。(何故か語り口が変わってます)
夜中3時に目覚める。
そこには一面の星空。
暗闇と星の割合がフィフティーフィフティーかと見紛うほどの星の数。
数年前に沖縄の離島に住んでいた頃を思い出しました。
これだけの数の星が見えるということ、それはつまり今日は晴れということを意味している。
そう思いながら、ナイトハイク開始。
真っ暗闇の中をヘッドライトで照らしながら歩を進める。シカの光る目がこちらを見つめる。鹿といえど夜中だと少し怖い。
気温は3℃だというのに身体は熱い。上着を一枚、また一枚と脱ぎながら歩いていくと梯子がでてきた。真夜中の梯子や鎖は怖い。落下したら死ぬ気しかしない。恐怖しながらも登り切る。
そこで、絶望に遭遇する。
暴風。
先程まで熱かった体温が急激に下がるのがわかる。
暴風の中では、上着を羽織るのも一苦労。
着る順番なんて無視し、とにかくありったけの服を重ねる。
まだまだ寒い。
この風の中、稜線を歩けるのか。
不安に駆られたが、折角ここまで来たのだから赤岳に登頂したいという思いが勝る。
相変わらず真っ暗な稜線を歩き続ける。すると前方に明かりが見えた。小屋だ。
とてつもない安堵感。小屋に入らせてもらい、100円でお湯を購入。生き返る。また100円でお湯を購入。
そうこうしているうちに周囲が明るくなってきた。
標高2700mで朝日を見る。
はずだったが、ガスりすぎ。
あの星空はなんだったんだ。
一瞬だけ、朝日が見えた。綺麗だった。
そしてまた赤岳に向かって歩き始めるが風は先程と変わらず強い。
陽の光というものは偉大だ。
明るいというだけで恐怖が半減する。いや半減どころか9割減する。
数多の鎖場を超えて赤岳登頂。
寒すぎるのでそそくさと小屋へもどる。
また100円でお湯を購入し、ライフ回復。
そこからは問題なく赤岳鉱泉まで下山。
終始ガスガスだったが、貴重な体験ができた。
学んだことは2つ。
・暴風の時は引き返すのが吉
・稜線に出る前に服を着る
以上が、僕のテント泊デビュー体験でした。
今年は仕事の合間を縫って、月に一回ぐらいテント泊したいな~